夏の暑さで急に気分が悪くなり、吐き気をもよおしてしまった…。そんな時、少しでも症状を和らげるために、すぐに試せる応急処置を知っておくと安心です。ただし、これらの対処法はあくまで一時的なものであり、症状がひどい場合や、他の症状(例えば、高熱、激しい頭痛、意識障害など)を伴う場合は、熱中症や他の病気の可能性も考えられるため、速やかに医療機関を受診するようにしましょう。まず、涼しい場所で安静にすることが第一です。直射日光の当たる場所や、高温多湿な環境から離れ、風通しの良い日陰や、冷房の効いた涼しい部屋で休みましょう。体を横にする場合は、右側を下にして寝ると、胃の形状から内容物が逆流しにくくなり、吐き気が和らぐことがあると言われています。次に、衣服を緩めて体を楽にしましょう。ベルトやネクタイ、ブラジャーなど、体を締め付けるものは緩め、ゆったりとした服装になることで、血行を促進し、リラックス効果も期待できます。水分補給も大切ですが、吐き気がある時に一度に大量の水分を摂ると、かえって症状を悪化させることがあります。冷たすぎない常温の経口補水液やスポーツドリンク、あるいは白湯などを、スプーン一杯程度の少量から試し、様子を見ながら少しずつ、こまめに摂取するようにしましょう。もし、嘔吐してしまった場合は、脱水症状を防ぐためにも、失われた水分と電解質を補給することがより重要になります。また、首筋や脇の下、足の付け根といった太い血管が通っている部分を、濡らしたタオルや保冷剤などで冷やすのも、体温を下げ、自律神経の乱れを整えるのに役立ち、吐き気の軽減に繋がることがあります。ミントや柑橘系のアロマオイルの香りを嗅いだり、あるいは新鮮な空気を吸ったりすることも、気分転換になり、吐き気を和らげるのに効果的な場合があります。これらの応急処置を試みても、吐き気が改善しない、あるいは他の症状が現れてきた場合は、我慢せずに医療機関を受診してください。
暑さで吐き気が…すぐに試せる応急処置