足底腱膜炎が重症化し、日常生活にも大きな支 Başkan をきたすようになると、保存療法だけでは改善が難しく、より積極的な治療法が必要となることがあります。まず、保存療法の強化として、これまで行ってきたストレッチや安静、アイシング、市販の鎮痛薬の使用に加えて、より専門的なアプローチが行われます。例えば、理学療法士による専門的なリハビリテーションです。足底腱膜だけでなく、ふくらはぎやアキレス腱の柔軟性を高めるための効果的なストレッチ指導や、足の指の筋力強化訓練、足関節の可動域訓練などが行われます。また、痛みを軽減し炎症を抑えるために、超音波治療や低周波治療といった物理療法が用いられることもあります。装具療法も重要な治療法の一つです。個々の足の形状に合わせて作製されるオーダーメイドのインソール(足底挿板)は、足裏のアーチを適切にサポートし、足底腱膜にかかる負担を軽減する効果が期待できます。また、夜間に足首を背屈位(つま先を上げた状態)に固定するナイトスプリントは、睡眠中に足底腱膜が短縮するのを防ぎ、朝起きた時の一歩目の痛みを和らげるのに役立ちます。これらの保存療法で十分な効果が得られない場合や、痛みが非常に強い場合には、注射療法が検討されます。代表的なのは、ステロイド注射です。炎症が起きている足底腱膜の周囲に直接ステロイドを注射することで、強力に炎症と痛みを抑える効果があります。ただし、頻回の注射は腱を脆くするリスクがあるため、医師の慎重な判断のもとで行われます。最近では、患者さん自身の血液から成長因子を多く含む成分を抽出し、患部に注射する多血小板血漿(PRP)療法も、一部の医療機関で先進医療として行われることがあります。これは、組織の修復を促進する効果が期待されています。さらに、体外衝撃波療法(ESWT)も、難治性の足底腱膜炎に対する有効な治療法として注目されています。これは、患部に高エネルギーの衝撃波を照射することで、痛みを伝える神経を麻痺させたり、組織の修復を促したりする効果があると考えられています。これらの治療法でも改善が見られない、極めて稀なケースでは、手術療法が検討されることもあります。足底腱膜の一部を切離する手術(足底腱膜切離術)や、踵骨棘を切除する手術などがありますが、合併症のリスクもあるため、その適応は慎重に判断されます。