メニエール病というと、「めまい」の病気というイメージが強いかもしれませんが、実はめまい以外にも特徴的な症状があり、これらの症状が組み合わさって繰り返し起こることが、メニエール病の診断の重要なポイントとなります。メニエール病の四つの主な症状(四主徴)について理解しておきましょう。まず、最も代表的でつらい症状が「回転性めまい」です。自分自身や周囲がグルグルと激しく回転するような感覚で、突然発症し、通常は数十分から数時間、長い場合は半日以上続くことがあります。このめまい発作中は、強い吐き気や嘔吐、冷や汗、顔面蒼白、動悸などを伴うことが多く、立っていることも座っていることも困難になります。めまいがおさまった後も、しばらくはフワフワとした浮動感や体の不安定感が残ることがあります。次に、「難聴」です。メニエール病の難聴は、多くの場合、片側の耳に起こり、特に低い音(低音域)が聞こえにくくなるのが特徴です。そして、この難聴は、めまい発作と連動して良くなったり悪くなったりする「聴力変動」が見られることが重要なポイントです。発作を繰り返すうちに、徐々に難聴が進行し、高音域にも影響が及んだり、聴力が固定化してしまったりすることもあります。そして、「耳鳴り」も主要な症状の一つです。低い音(「ボー」「ゴー」「ザー」といった音)の耳鳴りが、めまい発作の前や発作中に現れたり、持続したりします。難聴の程度と関連して、耳鳴りの音量や音質が変化することもあります。最後に、「耳閉感(じへいかん)」です。耳が詰まったような、あるいは圧迫されるような不快な感覚で、水の中にいるような感じ、あるいは耳に膜が張ったような感じと表現されることもあります。これも、めまい発作と連動して現れたり、持続したりします。これらの四つの症状(回転性めまい、難聴、耳鳴り、耳閉感)が、セットで、あるいは時間差で、繰り返し起こるのがメニエール病の典型的な経過です。ただし、初期には全ての症状が揃わないこともあり、例えばめまいだけを繰り返す「めまい型メニエール」や、難聴・耳鳴りだけが変動する「蝸牛型メニエール」といった非典型的なタイプも存在します。
めまいだけじゃない!メニエール病の四つの主症状