水疱瘡の時は、発疹やかゆみ、そして水疱が破れた後の皮膚のケアなど、お風呂上がりのスキンケアも、二次的な細菌感染を予防し、皮膚の回復を助ける上で非常に重要なポイントになります。適切なスキンケアを行うことで、症状の悪化や痕が残るリスクを軽減することができます。まず、お風呂上がりは、清潔で柔らかいタオルを使って、皮膚をこすらずに、ポンポンと優しく押さえるようにして水分を拭き取ります。この時、水疱を潰したり、かさぶたを無理に剥がしたりしないように細心の注意を払いましょう。皮膚がまだ湿っているうちに、できるだけ早く保湿ケアを行うのが効果的です。水疱瘡の時は、皮膚が乾燥しやすくなっていたり、バリア機能が低下していたりすることがあるため、低刺激性で保湿力の高い保湿剤(ワセリン、ヘパリン類似物質含有クリーム、セラミド配合のローションやクリームなど)を選び、全身にたっぷりと、優しく塗布します。特に、発疹が出ている部分や、乾燥しやすい部分は念入りに保湿しましょう。ただし、水疱がまだジクジクしている部分や、医師から特別な指示がある場合は、その指示に従ってください。もし、医師からかゆみ止めの塗り薬や、抗ウイルス薬の軟膏、あるいは細菌感染を予防・治療するための抗菌薬軟膏などが処方されている場合は、保湿剤を塗る前か後か、どちらが良いかを確認し、指示通りに使用します。一般的には、まず保湿剤を塗り、その後に薬剤を塗布することが多いですが、薬剤の種類や目的によって異なる場合があります。爪は短く切り、清潔に保つことも、二次感染予防には不可欠です。かゆみがあると、無意識のうちに掻きむしってしまい、皮膚を傷つけ、そこから細菌が侵入し、とびひ(伝染性膿痂疹)などの二次感染を起こす可能性があります。爪を短く切っておくことで、掻き壊しのリスクを減らすことができます。衣類は、肌触りの良い綿素材など、通気性の良いものを選びましょう。化学繊維やゴワゴワした素材は、皮膚への刺激となり、かゆみを悪化させることがあります。これらのスキンケアを丁寧に行うことで、水疱瘡の時の不快な皮膚症状を和らげ、皮膚の回復を助け、二次感染のリスクを低減することができます。