水疱瘡にかかった後、症状が回復してきたら、そろそろプールに入っても良いのか気になることでしょう。お風呂とプールでは、水質や利用環境が異なるため、注意すべき点も変わってきます。まず、水疱瘡の時のプールの利用についてですが、基本的には「全ての発疹が痂皮化(かさぶたになること)し、医師の許可が出るまで」は控えるべきです。これは、学校保健安全法で定められている出席停止期間の基準と同様の考え方に基づきます。お風呂の場合は、家庭内で、本人の状態に合わせて清潔を保つことを目的として入浴しますが、プールは不特定多数の人が利用する公共の場であり、また、水質も家庭のお風呂とは異なります。プールの水は塩素で消毒されていますが、完全にウイルスを不活化できるとは限りませんし、水疱が破れて中の液体が水中に流れ出すと、他の人に感染させてしまうリスクもゼロではありません。また、水疱瘡の時は、皮膚のバリア機能が低下しており、プールの水の塩素や、他の利用者の汗や皮脂などが刺激となって、皮膚トラブル(かゆみや湿疹の悪化など)を引き起こす可能性もあります。さらに、プールでの運動は体力を消耗するため、まだ体力が完全に回復していない病み上がりの体には負担が大きいことも考慮しなければなりません。治りかけに見えても、無理をすると症状がぶり返したり、他の感染症にかかりやすくなったりする可能性もあります。したがって、水疱瘡の後のプール再開は、お風呂よりも慎重に判断する必要があります。必ず、かかりつけの小児科医や皮膚科医に相談し、全ての水疱がかさぶたになり、全身状態も良好で、医師からプールに入っても良いという許可を得てからにしましょう。保育園や幼稚園、スイミングスクールなどが、水疱瘡後のプール利用に関して独自の基準(例えば、治癒証明書の提出など)を設けている場合もあるため、そちらにも確認が必要です。子どもの健康と、周囲への配慮を第一に考え、焦らずに適切なタイミングでプールを再開するようにしてください。
水疱瘡の時プールはいつから?お風呂との違い