マイコプラズマ肺炎と診断され、抗生物質(抗菌薬)による治療を開始したにもかかわらず、なかなか熱が下がらない、あるいは一度下がった熱がまた上がってきた…。そんな時、どのように対処すれば良いのでしょうか。不安な気持ちは分かりますが、まずは落ち着いて、適切な対応をとることが大切です。最も重要なのは、自己判断せずに、処方を受けた医師に再度相談することです。医師は、現在の症状や経過、そしてこれまでの検査結果などを総合的に判断し、熱が下がらない原因を探ってくれます。考えられる原因としては、処方された抗生物質が原因菌であるマイコプラズマに対して効果が薄い(例えば、薬剤耐性菌の可能性など)、マイコプラズマ肺炎以外の合併症(例えば、二次的な細菌性肺炎や胸水貯留など)を起こしている、あるいは診断がそもそもマイコプラズマ肺炎ではなかった(他の疾患の可能性)といったことが挙げられます。医師は、これらの可能性を考慮し、必要であれば抗生物質の種類を変更したり、追加の検査(血液検査、胸部レントゲンやCT検査、喀痰検査など)を行ったり、あるいは他の治療法を検討したりします。自宅での療養中は、まず安静と休養を心がけ、十分な睡眠をとることが大切です。発熱は体力を消耗するため、無理をしないようにしましょう。水分補給も非常に重要です。発熱によって体内の水分が失われやすくなるため、経口補水液やスポーツドリンク、湯冷まし、麦茶などを少量ずつ、こまめに摂取し、脱水症状を防ぎましょう。食事は、消化が良く、栄養価の高いものを、食欲があれば摂るようにします。無理に食べる必要はありませんが、水分はしっかりと摂るようにしましょう。室内の環境も整えましょう。空気が乾燥していると、咳が悪化したり、喉の粘膜が乾燥したりするため、加湿器などを使って適切な湿度(50~60%程度)を保つようにします。また、室内の換気を定期的に行い、空気を清潔に保つことも大切です。そして、医師から処方された薬は、指示通りにきちんと服用し続けることが基本です。熱が下がらないからといって、自己判断で薬の量を増やしたり、他の薬を追加したりするのは絶対に避けましょう。
マイコプラズマ肺炎、熱が下がらない時の対処法