クーラー病(エアコン病)の症状は、だるさや頭痛、冷えといった比較的軽いものが多いですが、中には38度以上の高熱が出ることもあり、そのような場合は注意が必要です。高熱は、体が何らかの異常を訴えているサインであり、単なるクーラー病の悪化だけでなく、他の感染症や重篤な状態に進行している可能性も考えられます。クーラー病で高熱が出る場合、まず考えられるのは、免疫力の低下による二次的な感染症の併発です。クーラーによる体の冷えや自律神経の乱れは、体の抵抗力を弱め、普段なら問題にならないようなウイルスや細菌にも感染しやすくなります。その結果、急性咽頭炎や扁桃炎、気管支炎、あるいは肺炎といった呼吸器感染症や、尿路感染症などを引き起こし、高熱の原因となることがあります。また、クーラーのフィルターが汚れている場合、レジオネラ菌などの細菌や、アスペルギルスなどの真菌(カビ)が繁殖し、それらを吸い込むことで「夏型過敏性肺炎」というアレルギー性の肺炎を発症することがあります。夏型過敏性肺炎は、咳や息切れとともに、高熱や悪寒、全身倦怠感といった強い症状が現れるのが特徴で、適切な治療を行わないと慢性化したり、呼吸機能が悪化したりする可能性があります。さらに、高熱とともに、激しい頭痛や嘔吐、意識障害、けいれんといった症状が見られる場合は、髄膜炎や脳炎といった中枢神経系の感染症や、熱中症の最も重篤な状態である熱射病の可能性も考慮しなければなりません。これらの場合は、命に関わる危険な状態ですので、直ちに救急医療機関を受診する必要があります。クーラー病によると思われる症状でも、38度以上の高熱が続く、呼吸が苦しい、ぐったりして水分も摂れない、あるいは他の気になる症状がある場合は、自己判断せずに、必ず医療機関(内科や呼吸器内科など)を受診し、医師の診察と適切な検査を受けるようにしましょう。