男性更年期障害(LOH症候群)の疑いで医療機関を受診する際、医師に自分の症状や状況を的確に伝えることは、正確な診断と適切な治療方針の決定のために非常に重要です。しかし、いざ診察室に入ると緊張してしまったり、何を伝えれば良いのか分からなくなってしまったりすることもあるでしょう。事前に伝えるべきポイントを整理し、準備をしておくことで、スムーズなコミュニケーションに繋がります。まず、最も重要なのは「いつから、どのような症状があるのか」です。身体症状(倦怠感、疲労感、筋力低下、関節痛、ほてり、発汗、頭痛、めまい、睡眠障害など)、精神症状(気分の落ち込み、不安感、イライラ、不眠、集中力低下、記憶力低下、意欲低下など)、そして性機能に関する症状(性欲減退、勃起不全(ED)、朝立ちの減少など)について、それぞれ具体的に伝えましょう。症状が出始めた時期や、症状の程度、日常生活への影響度なども伝えられると良いでしょう。標準化された質問票(AMSスコアなど)を事前に記入して持参するのも有効です。次に、「これまでに同様の症状があったか」どうか、あった場合はその時の状況や診断、治療内容なども伝えます。「現在の生活習慣」についても詳しく伝えましょう。睡眠時間や質、食事内容(特に偏食の有無など)、運動習慣、飲酒量や頻度、喫煙歴、そして仕事や家庭環境におけるストレスの状況などを正直に話すことが大切です。また、「過去の病歴や現在治療中の病気、服用している薬(市販薬やサプリメント、漢方薬も含む)」も、医師にとっては重要な情報です。特に、糖尿病、高血圧、脂質異常症、心臓病、うつ病といった病気の既往や治療歴は必ず伝えましょう。お薬手帳があれば持参してください。「アレルギーの有無」や、「家族歴(家族に男性更年期障害や他のホルモン疾患の人がいるかなど)」も参考になります。これらの情報をメモにまとめておくと、診察時に落ち着いて、かつ漏れなく伝えることができます。男性更年期障害の症状は、デリケートな内容も含まれるため、話しにくいと感じるかもしれませんが、正確な診断のためには、できるだけ詳しく、正直に伝えることが重要です。遠慮せずに、自分の言葉で医師に相談しましょう。
男性更年期障害で病院へ!受診時の伝え方と準備