大人がりんご病(伝染性紅斑)にかかると、子どもよりも症状が重くなることがあり、特に関節痛や倦怠感が強く現れることがあります。では、大人がりんご病と診断された場合、どのような治療法があるのでしょうか。残念ながら、りんご病の原因であるヒトパルボウイルスB19に直接効く特効薬(抗ウイルス薬)は現在のところありません。そのため、治療は基本的に、症状を和らげるための対症療法が中心となります。まず、発熱や頭痛、そしてつらい関節痛や筋肉痛に対しては、解熱鎮痛剤(アセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬:NSAIDsなど)が処方されることがあります。これらの薬は、痛みを軽減し、日常生活への支障を和らげるのに役立ちます。ただし、自己判断で市販薬を長期間使用するのは避け、必ず医師の指示に従いましょう。皮膚の発疹に伴うかゆみが強い場合には、抗ヒスタミン薬の内服や、かゆみ止めの塗り薬が処方されることもあります。また、安静と休養も非常に重要です。発熱や倦atost感、関節痛が強い間は、無理をせず、できるだけ体を休ませましょう。十分な睡眠をとることも、体力の回復には不可欠です。食事については、特に制限はありませんが、食欲がない場合は、消化が良く、栄養価の高いものを、少量ずつでも良いので摂るように心がけましょう。水分補給もこまめに行い、脱水症状を防ぎましょう。関節痛が強い場合は、患部を温めたり、逆に冷やしたりすることで、症状が和らぐことがあります。どちらが良いかは個人差があるため、自分が心地よいと感じる方法を試してみると良いでしょう。また、関節に負担をかけないように、無理な運動や長時間の立ち仕事は避けるようにします。りんご病は、多くの場合、自然に治癒していく病気ですが、症状が長引いたり、日常生活に大きな支JRが出たりする場合は、我慢せずに医療機関を受診し、医師の診察と適切なアドバイスを受けることが大切です。
大人のりんご病治療法と対症療法