子どもが手足口病にかかってしまったけれど、症状も落ち着いてきて、元気も出てきた。「そろそろプールに入れても良いかな?」と考える保護者の方もいるでしょう。手足口病の後のプール再開のタイミングは、どのように判断すれば良いのでしょうか。まず、手足口病の登園・登校の基準との関連を見てみましょう。手足口病は、学校保健安全法において、インフルエンザや麻疹のように明確に出席停止期間が定められている感染症には該当しません。「その他の感染症」として扱われ、登園・登校の目安は、「解熱し、食欲があり、全身状態が良好であること」とされています。つまり、熱がなく、口の中の痛みも和らいで普段通りに食事が摂れ、元気に遊べるようになれば、発疹が多少残っていても登園・登校は可能と判断されることが多いです。では、プールの場合はどうでしょうか。プールに関しても、基本的にはこの登園・登校の基準に準じて考えるのが一般的です。つまり、熱がなく、全身状態が良好で、本人がプールに入りたがるほど元気であれば、再開を検討しても良いでしょう。ただし、いくつか追加で考慮すべき点があります。まず、口の中の水疱や潰瘍(口内炎)がまだ残っていて、痛みが強い場合は、プールの水がしみたり、体力を消耗したりする可能性があるため、無理は禁物です。また、手足の発疹がまだジクジクしていたり、水疱が破れやすい状態であったりする場合は、他の子どもへの感染リスクや、本人自身の二次感染のリスクも考慮し、もう少し様子を見た方が良いかもしれません。そして、最も重要なのは、保育園や幼稚園、スイミングスクールなどが、手足口病後のプール利用に関して独自の基準を設けている場合があるという点です。事前に、園やスクールに確認し、その指示に従うようにしましょう。場合によっては、医師によるプール許可証の提出を求められることもあります。自己判断せずに、かかりつけの小児科医にも相談し、子どもの体調を最優先に考え、無理のない範囲でプールを再開するようにしてください。