ついつい美味しいものを食べ過ぎたり、お酒を飲みすぎたりした後に、胃がムカムカしたり、胸やけがしたり、吐き気をもよおしたり…。そんな経験は誰にでもあるかもしれません。これは、胃腸が一度に処理しきれないほどの飲食物によって負担がかかり、消化機能が低下したり、胃酸の分泌が過剰になったりすることで起こります。食べ過ぎ・飲みすぎによる胃のムカムカを感じた時の対処法と、予防策について知っておきましょう。まず、症状が出ている時は、胃腸を休ませることが第一です。無理に食事を摂ろうとせず、消化の良い、温かい飲み物(白湯やハーブティーなど)を少量ずつ飲む程度に留めましょう。脂肪分の多い食事や、香辛料の強い刺激物、炭酸飲料、コーヒー、アルコールなどは、さらに胃腸に負担をかけるため避けるべきです。服装も、お腹を締め付けないゆったりとしたものを選び、リラックスできる体勢で休みましょう。食後すぐに横になると、胃酸が逆流しやすくなるため、上半身を少し高くして座ったり、クッションなどにもたれたりするのがおすすめです。市販の胃腸薬(制酸薬や消化薬など)を服用するのも一つの方法ですが、薬剤師に相談し、症状に合ったものを選びましょう。ただし、薬に頼りすぎるのは良くありません。予防策としては、まず、腹八分目を心がけ、よく噛んでゆっくりと食べることです。早食いやドカ食いは、胃に大きな負担をかけます。食事の内容も、脂っこいものや刺激物は控えめにし、野菜や果物などもバランス良く摂るようにしましょう。アルコールを飲む際は、空腹時を避け、何か食べながらゆっくりとしたペースで飲むことが大切です。また、自分の適量を知り、飲みすぎないように注意しましょう。水やソフトドリンクなどを間に挟む「チェイサー」も、アルコールの吸収を穏やかにし、脱水を防ぐのに役立ちます。そして、日頃から十分な睡眠と休息を取り、ストレスを溜めないようにすることも、胃腸の健康を保つためには重要です。もし、食べ過ぎ・飲みすぎによる胃のムカムカが頻繁に起こる、あるいは症状が非常に強い、長引くといった場合は、他の病気が隠れている可能性も考えられるため、医療機関を受診するようにしましょう。
食べ過ぎ・飲みすぎによる胃のムカムカ対処法