子どもが水疱瘡(みずぼうそう)にかかると、全身に広がる水ぶくれ(水疱)と強いかゆみに、どう対処すれば良いか悩みますよね。特に、「お風呂は入っても良いの?」「入るならどんなことに気をつければいいの?」といった疑問は、多くの保護者の方が抱くものです。結論から言うと、水疱瘡の時でも、子どもの状態が良ければお風呂に入っても問題ありません。むしろ、汗や汚れを洗い流して皮膚を清潔に保つことは、二次的な細菌感染を防いだり、かゆみを和らげたりする上で大切です。ただし、いくつかの守るべき基本ルールがあります。まず、高熱がある時や、ぐったりしていて元気がない時は、体力を消耗させてしまう可能性があるため、無理に入浴させるのは避けましょう。そのような場合は、お湯で濡らして固く絞ったタオルで体を拭いてあげる(清拭)だけでも十分です。次に、お風呂のお湯の温度です。熱すぎるお湯は、皮膚への刺激となったり、かゆみを増強させたりする可能性があるため、ぬるめのお湯(38~39℃程度)が良いでしょう。長湯も避け、短時間で済ませるように心がけます。そして、最も重要なのが、水疱を破らないように優しく洗うことです。水疱の中にはウイルスが含まれており、破れると中の液体からウイルスが周囲に広がり、新たな発疹の原因になったり、他の人にうつしてしまったりする可能性があります。また、破れたところから細菌が感染しやすくなります。石鹸をよく泡立てて、手でなでるように優しく洗い、シャワーで丁寧に洗い流しましょう。ゴシゴシとタオルでこするのは厳禁です。入浴後は、清潔なタオルでそっと押さえるように水分を拭き取り、皮膚を乾燥させないように保湿剤を塗ってあげると良いでしょう。もし、水疱が破れてしまっている部分がある場合は、医師の指示に従い、適切な処置を行ってください。これらの基本ルールを守れば、水疱瘡の時でも安心してお風呂に入ることができます。