子どもが口内炎と発熱で医療機関を受診する際、医師に子どもの状態や症状の経過を的確に伝えることは、正確な診断と適切な治療を受けるために非常に重要です。しかし、子どもの体調が悪く、保護者の方も慌てていると、何を伝えれば良いのか分からなくなってしまうこともあるでしょう。事前に伝えるべきポイントを整理し、準備をしておくことで、スムーズなコミュニケーションに繋がります。まず、最も重要なのは「いつから、どのような症状があるのか」です。発熱が始まった時期と最高の体温、口内炎に気づいた時期、口内炎の場所(舌、頬の粘膜、歯茎、唇の内側、喉の奥など)、数や大きさ、見た目(赤い、白い、水ぶくれのようなど)、痛みの程度(食事や水分摂取ができるか、よだれが多いかなど)を具体的に伝えましょう。次に、「口内炎や発熱以外の症状があるか」も忘れずに伝えましょう。咳、鼻水、喉の痛み、目の充血、手足の発疹、嘔吐、下痢、腹痛、頭痛、関節痛、リンパ節の腫れ、機嫌の良し悪し、食欲や水分摂取の状況、活気など、他の症状があれば、それが診断の手がかりとなることがあります。また、「症状が現れる前に何かきっかけがあったか」も重要な情報です。例えば、新しい食べ物を食べた、薬を飲んだ、風邪をひいた人が周りにいた、保育園や学校で何か感染症が流行しているなど、思い当たることを伝えましょう。そして、「これまでに同様の症状があったか」どうか、あった場合はその時の診断や治療内容なども伝えます。予防接種歴(特に麻疹、風疹、水痘、おたふくかぜなど)や、アレルギー歴、既往歴(特にアトピー性皮膚炎や免疫不全など)も、医師にとっては重要な情報です。母子手帳やお薬手帳を持参すると、これらの情報を正確に伝えるのに役立ちます。これらの情報をメモにまとめておくと、診察時に落ち着いて、かつ漏れなく伝えることができます。遠慮せずに、保護者の方が気づいたことや心配なことを、具体的に医師に伝えることが大切です。