マイコプラズマ肺炎と診断され、抗生物質(抗菌薬)による治療を受けているにもかかわらず、なかなか熱が下がらない、あるいは一度下がった熱が再び上がってきた場合、どの診療科を再受診すれば良いのでしょうか。基本的には、最初に診断と治療を受けた医療機関、あるいはその担当医に再度相談するのが最もスムーズです。しかし、状況によっては、他の専門科の受診が必要となることもあります。まず、最初に受診したのが内科やかかりつけ医、あるいは小児科(子どもの場合)であれば、まずはその医師に再度診てもらいましょう。医師は、これまでの経過や治療内容、検査結果などを把握しているため、熱が下がらない原因を的確に評価し、適切な対応(例えば、抗生物質の変更や追加の検査、あるいは専門医への紹介など)を判断してくれます。もし、呼吸器症状(咳、痰、息切れ、呼吸困難など)が特に強い場合や、胸部レントゲン検査で肺炎の影が悪化しているような場合には、呼吸器内科の専門医の診察が推奨されます。呼吸器内科では、より詳細な呼吸機能検査やCT検査、気管支鏡検査などを行い、肺炎の重症度評価や、他の呼吸器疾患との鑑別、そして薬剤耐性菌に対する治療などを専門的に行います。また、発熱とともに、皮膚に広範囲な発疹が出たり、関節痛や筋肉痛がひどかったり、あるいは他の臓器の症状(例えば、肝機能障害や神経症状など)が現れたりした場合は、マイコプラズマ肺炎に伴う合併症や、他の疾患(例えば、膠原病や血管炎など)の可能性も考慮する必要があります。このような場合は、皮膚科やリウマチ科、神経内科といった、それぞれの症状に応じた専門科との連携が必要になることもあります。総合病院であれば、院内で各専門科へのコンサルテーションがスムーズに行われやすいというメリットがあります。重要なのは、熱が下がらない原因を自己判断せず、不安な場合は遠慮なく医師に相談することです。医師は、患者さんの状態を総合的に評価し、最善の治療法を提案してくれます。