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血便の診断までの流れと主な検査内容
血便の症状で医療機関を受診した場合、どのような流れで診断が行われ、どのような検査が必要になるのでしょうか。まず、医療機関(主に消化器内科や肛門科など)を受診すると、医師による詳しい問診が行われます。これが血便の原因を特定する上で非常に重要なステップとなります。医師は、以下の点について詳しく聞き取ります。いつから血便があるのか。血便の色(鮮紅色、暗赤色、黒色など)や性状(便に付着している、便と混じっている、血液だけが出るなど)、量。他に症状(腹痛、下痢、便秘、発熱、嘔吐、体重減少、肛門の痛みやかゆみ、腫れなど)はあるか。最近の食事内容や、海外渡航歴、服用している薬(特に血液をサラサラにする薬や痛み止めなど)、既往歴(特に消化器系の病気やがん、痔など)、家族歴(家族に大腸がんや炎症性腸疾患の人がいるかなど)、喫煙歴、飲酒歴などを詳しく聞かれます。次に、身体診察です。腹部の聴診や触診(お腹を押さえて痛みの場所や程度、しこりの有無などを確認する)、そして肛門科であれば、視診や直腸指診(医師が指を肛門から挿入して直腸の状態を調べる)、肛門鏡検査などが行われます。これらの問診と診察から、ある程度の出血源や原因疾患が推測されますが、さらに詳しく調べるために、いくつかの検査が行われるのが一般的です。まず、「便検査」です。便潜血検査(便に微量の血液が混じっていないかを調べる)や、便培養検査(感染性腸炎の原因となる細菌の有無を調べる)などが行われます。次に、「血液検査」も重要です。貧血の有無(出血による)、炎症反応(白血球数やCRPなど)、肝機能、腎機能、凝固機能などを調べることで、全身状態や原因疾患の手がかりを得ることができます。そして、血便の原因を特定するために最も重要な検査の一つが、「内視鏡検査」です。出血部位が大腸や小腸下部と疑われる場合は「大腸内視鏡検査(大腸カメラ)」、胃や十二指腸など上部消化管と疑われる場合は「上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)」が行われます。内視鏡で消化管の粘膜を直接観察し、出血源やポリープ、がん、炎症、潰瘍などの有無を確認し、必要であれば生検(組織の一部を採取して調べる検査)や止血処置を行います。その他、CT検査やMRI検査、血管造影検査といった画像検査が、出血源の特定や、他の臓器の異常を調べるために行われることもあります。