もしクーラー病(エアコン病)が原因で熱が出てしまった場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。つらい症状を和らげ、早期の回復を目指すためには、適切な対処と十分な安静が重要になります。まず、体を温めることが基本です。クーラーの効いた寒い部屋からは一時的に移動するか、あるいは室内にいても、クーラーの設定温度を少し上げる、窓を開けて外気を取り入れるなどして、体が冷えすぎない環境を作ります。温かい飲み物(白湯、ハーブティー、生姜湯など)を飲むのも効果的です。ただし、カフェインを多く含むコーヒーや紅茶、アルコールは避けましょう。服装も、暖かいものに着替えたり、毛布や布団をしっかりかけたりして、体を保温します。特に、首筋や肩、腰、足元といった冷えやすい部分を重点的に温めると良いでしょう。次に、十分な睡眠と休息を取ることです。発熱は体力を消耗します。無理をせず、できるだけ横になって体を休め、睡眠時間を確保しましょう。仕事や家事も、可能な範囲で休みを取るか、軽減するようにします。水分補給も重要です。発熱によって体内の水分が失われやすくなるため、経口補水液やスポーツドリンク、湯冷まし、麦茶などをこまめに摂取し、脱水症状を防ぎましょう。食事は、消化が良く、栄養価の高いものを摂るように心がけます。食欲がない場合は、無理に食べる必要はありませんが、水分はしっかりと摂るようにしましょう。お粥やうどん、スープなど、温かく消化しやすいものが適しています。もし、熱が高くてつらい場合は、医師や薬剤師に相談の上、解熱鎮痛剤(アセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬など)を服用することも検討しましょう。ただし、解熱剤はあくまで症状を和らげるものであり、根本的な原因を治すわけではありません。これらの対処を行っても、高熱が続く、症状が悪化する、あるいは他の気になる症状(例えば、激しい咳や呼吸困難、強い頭痛、嘔吐など)が現れた場合は、自己判断せずに速やかに医療機関(内科など)を受診してください。